ホルムアルデヒドは刺激臭のある無色の気体で、35〜37%水溶液をホルマリンといいます。
殺菌防腐剤として用いられるほか、ホルムアルデヒド入りの接着剤として合板やパーティクルボード等に広く使用されます。しかし、平成15年7月に改正基準法が施工され、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材の面積が制限されるようになりました。ホルムアルデヒドは濃度によって人体影響が異なり、0.08ppmあたりから臭いを感じ、3ppmで
は目や鼻に刺激が起こり、4〜5ppmでは涙が出たり、呼吸器に不快感が生じます。
50ppm以上になると、肺炎などを起こし死亡することもあります。長期的には、発がんの可能性もあると言われています。
※ppm・・・空気中における汚染物質等の微量な重さ(濃度)の単位です。
トルエンは無色の液体で、シンナーのような芳香があります。接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられる他、自動車等のエンジンのアンチノッキング剤としてガソリンに添加されることがあります。トルエンの臭いを感じる濃度は0.048ppmあたりからで、高濃度になると目や
気道に刺激が起こり、疲労、吐き気、の他中枢神経にも影響を与え、ひどい場合には、精神錯乱などをきたすこともあります。また、意識低下や不整脈を起こすこともあります。
キシレンは無色でガソリンに似た臭いがあります。トルエンと同様に、接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられる他、アンチノッキング剤としてガソリンに添加されることがあります。高濃度ではトルエンと同様生態影響があります。200ppm程度の濃度で明らかに目、鼻、喉が
刺激されます。
パラジクロロベンゼンは通常無色または白色の結晶で、特有の刺激臭を有します。家庭内で
は衣類の防虫剤やトイレの芳香剤として使用されます。
15〜30ppmで臭気を感じ、80〜160ppmでは大部分の人が目や鼻に痛みを感じます。
エチルベンゼンは無色で特有の芳香があります。トルエンやキシレンと同様に、接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられます。
10ppm以下でも臭気を感じ、かなりの濃度数(数千ppm)で暴露されると、めまいや意識低下等の中枢神経症状が現れます。
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